次期「第6次エネルギー基本計画」は、究極的な「現実的視点」をもって策定すべき

ブログ 原子力

穏やかな天気も昨日まで。
 
気象庁によると、今日から30日にかけては日本上空に強い寒気が流れ込み、冬型の気圧配置が強まるとのこと。
 
敦賀では既に夜半から強い風が吹き始め、気象台のデータでは1時の時点で9.8m/s、気温はブログを書いている5時時点で0.8度まで低下、しかも薄っすら雪も積もっています。
 
気温に関しては日中も低いまま、また降雪の予報ともなっておりますので十分にご留意のほど。
 
さて、この風は追い風に捉えるべきかと思いますが、運転開始から40年を超えた関西電力高浜発電所1、2号機の再稼働を巡り、野瀬豊町長が来週にも同意を表明することが関係者への取材で分かったと報道されています。
 
地元町長が40年超再稼働に同意するのは国内初。
 

 
これまでの通例によれば、地元町長が同意した後は県議会と知事が判断していく流れとなる訳ですが、今回は杉本福井県知事がこれまで再稼働同意の前提としていた使用済み核燃料の県外搬出先の提示について、現時点で関電側が示せていないことから、この先の同意は不透明な状況とも報じています。
 
関西電力のホームページを覗くと高浜発電所1号機が定期検査入りにより事実上停止したのは2011年1月10日、2号機は同年11月25日。
 
ここから10年の歳月が流れたことになります。
 
この間、協力会社作業員の方までを含めた現場の懸命な努力により、徹底した安全性向上対策や高経年化対策が進められ、厳格且つ科学的視点からの原子力規制委員会の審査に合格をし現在に至っていることを思えば、再稼働によって再び原子力発電で社会に貢献していくとの並々ならぬ関西電力高浜発電所で働く皆さんの思いを強く感じる次第。
 
そうした思いもさることながら、両号機の定格出力を合わせると165.2万kwの電源は、今の電力需給逼迫の状況において、安定的な供給を支える基幹電源(ベースロード電源)になり得る存在となることは言うまでもありません。
 
様々な政治的な背景も絡み合うのだと思いますが、ここは40年超え初ということも含め、日本全体の中で福井県が果たす役割という大極的視点のもと、この先の県議会、そして知事の英断を切に願います。
 
関連し、バイデン米大統領が気候変動問題での国際的な指導力の発揮を目指す中、日本は菅首相が掲げる2050年の「温室効果ガス排出実質ゼロ」に向けて動き出しているところですが、パリ協定に基づいて表明した2030年度に2013年度比26%削減とする中期目標から、さらなる取り組みを進められるかが焦点となっているところ。
 
2050年の脱炭素化を表明し、政府は昨年末に工程表などを盛り込んだ「グリーン成長戦略」を取りまとめ、水素や洋上風力発電など「再エネ」の積極活用などの具現化に向け動き出していることは何ら否定するものではありませんが、過去を振り返れば、2002年の「エネルギー政策基本法」が成立した後、当初示された「エネルギー基本計画」では、当時34%のゼロエミッション電源を2030年までに約70%にまで拡大させることを目標として掲げていました。
 
当時はその基幹エネルギーとして、特に原子力発電に期待を置き、政府は2020年までに9基、2030年までに少なくとも14基以上の原子力発電所を新増設する計画で、これらの設備利用率が90%以上を達成すれば、ゼロエミッション電源比率の目標値である70%を達成出来ると見込んでいた訳であります。
 
つまり、温暖化ガス排出抑制、脱炭素化の主役は原子力発電でした。
 
東日本大震災、福島第一原子力発電所事故を境にその状況が一変したこと、そう成らざるを得なかった状況というのは痛いほど分かります。
 
しかしながら、だからといってこの日本が少資源国から多資源国になる訳ではなく、そうした国情において、地政学リスク上も外国からの燃料依存度を低くし、昼夜・季節に関わらず(太陽光や風力は常時発電出来る訳ではない)安定した電源供給において国民生活や経済活動を支えていかねばならないことからすれば、確実に脱炭素化とベースロードの役割を担う電源が必要不可欠な訳であり、どこかの時点で「腫れ物に触る」かのような「原子力発電」の存在、位置付けを明確にし、この先も利用し続けると国民に示す時期があるのだと考えます。
 
そして、その示す時期とは、今夏にも策定される「第6次エネルギー基本計画」に他ならないと考える次第。
 
再エネや原子力などの電源構成は、「夢物語」でなく究極的に「現実的」な視点と「覚悟」を持って、将来に責任ある見直しがされるよう強く望み、そのことを皆さんとも共有させていただくことを切にお願いをし、本日のブログを閉じさせていただきます。