横田滋さんの無念。必ず取り返すためには風化させないこと。

ブログ

市立敦賀病院では、新型コロナウイルス感染対策のため原則禁止していた入院患者との面会を、6月3日よりインターネット電話「スカイプ」を用い「オンライン」で可能にする運用を開始したとの記事が掲載(6月4日福井新聞)されていました。
 
この日の記事では、パソコンの画面を通し、入院中の高齢のお母さんと2週間ぶりに顔を見ながら話したというご夫婦の写真も掲載されており、「元気そうで安心した」とのコメントを残されいて、心あたたまる内容であったことに加え、これぞ患者さんの立場に立った、心の通ったケアであると病院の対応に感謝の念を覚えた次第です。
 
一方、同じく面会禁止により、病院、介護施設に入院、入所されている認知症患者さんがご家族の顔を完全に忘れてしまったとの報道もあり、その状況を自分に置き換えれば、長く連れ立った親や妻がそうなったらと思うと本当に胸が切なくなるところです。
 
さて、そのような中、昨日は横田滋さんが5日老衰にてお亡くなりになったとのニュース。
 
昭和52年、中学1年生の時に新潟市の学校から帰る途中に拉致された横田めぐみさんの父親で、40年以上もの間、娘の救出を訴え活動を続けてきた横田滋さん。
 
平成9年に拉致被害者の家族会が結成されてからは、会の代表として、妻の早紀江さんとともにすべての都道府県を回り、救出を求める署名活動や1400回を超える講演を重ね、まさに「拉致被害者の救出運動のシンボル」として活動の先頭に立たれてきた方。
 
長年の活動による疲労も重なって、13年前に家族会の代表を退かれて以降も、「拉致問題への世論の関心を維持しなければ」と、定期的に病院で検査を受けながら各地で被害者の帰国を訴え続けてこられたとのことであり、これまでのまさに命を懸けた活動と最後までめぐみさんの顔を見ることなく生涯を閉じられた「死んでも死に切れない」との無念を思い、ただただご冥福をお祈りするばかりであります。
 
拉致被害者の親御さんが高齢となり、解決が時間との闘いとなるなか、その意思は次世代に引き継がれ、現在拉致被害者家族連絡会の事務局長を努められているのは横田めぐみさんの弟である拓也さんであり、今なお被害者の一刻も早い帰国に向けた北朝鮮の決断と日本政府の取り組みを求めています。
 
北朝鮮拉致問題に関して、私はといえば大先輩である北條正さんが従前よりこの活動に携わられており、20年ほど前でしょうか敦賀で拉致問題の集会に参加したことを契機に、17年前に小浜の地村保志さんらが帰国されたことも相まって、以降も関心をもってきたところです。
 
昨年の11月24日には、敦賀にて「拉致・特定失踪者問題の早期解決を願う福井県集会」が開催され、先ほどご紹介した拉致被害者家族連絡会の横田拓也事務局長のからのご講演、拉致被害者で帰国を果たした地村氏からの訴え、越前市・敦賀市の特定失踪者家族からの訴えを聞きました。
どなたからの話しも鬼気迫る切実な訴えでしたが、特に印象に残ったのは以下の点でした。
 
◉この問題は、国家の主権侵害、人権問題であり、求めるのは「全拉致被害者の一括帰国、全員返還」。一歩も譲ってはならない(横田氏)
◉北朝鮮自らが拉致問題を解決することは、自国民に明るい未来を示すこと。その際には、独裁者でなく一国のリーダーと認めることも重要(横田氏)
◉被害者家族の高齢化もあり、解決に向けては世代をつなぎ、皆さんには人権問題と関連づけて考えて欲しい(地村氏)
◉拉致は歴史に残すものではなく、解決すべき問題(地村氏)
◉96歳の母は、3年前から認知症。奇しくも息子の記憶が無くなって泣くことがなくなった(敦賀市:特定失踪者の妹さん)
 
これを読んでいただき、さらにお亡くなりになった横田滋さんの無念を思えば、日本人としてこの問題は絶対にあやふやで終わらせてはいけない問題であり、この事実を風化させてはさせてはならないということだと改めて強く認識するところです。
 
自分自身が出来ること。
 
私は常に胸元に「ブルーリボンバッジ」をつけることとしています。
このバッジには「拉致被害者全員を返せ」との意思表示をするとの意味が込められています。
 

 
「そんなの自己満足では?」と思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、結構「そのバッジって何?」と聞かれることも多く、そこで私が込められた意味合いをお伝えすることで、「大事なことだね」「私も付けようかな」と言ってくださる方もおられます。
 
なので、バッジひとつとは言え、少しでもこの問題に関わるという意思を持って今後も着用していく所存です。
 
冒頭の認知症の話しにも通ずる通り、家族が自分の存在を忘れることは大変つらいことです。
さらに、愛してやまない我が子が異国に連れ去られ、会うことすら出来ない状況を背負い続けることは、想像に耐え難い思いです。
 
横田さんのご逝去を思い、その無念を噛み締めながら、今一度この国家間の人権問題を思い、「風化」させないことに少しでもご協力いただければと切にお願いいたします。
 
※令和元年11月24日に敦賀で開催された「拉致・特定失踪者問題の早期解決を願う福井県集会」に参加してのブログ投稿をリンクしておきますので、宜しければそちらもご覧ください。
→→→「拉致・特定失踪者問題の早期解決を願う福井県集会」の投稿はコチラ