2020年8月27日
日々の継続を力に
新型コロナウイルスのせいか、明るい話題が少ない世の中のような気がしますが、そんな中で「きな臭い話し」のままであって欲しいことが2点。
ひとつは、国際情勢の中における米中関係。
既に経済制裁や南シナ海を巡り、いわゆる「摩擦」が続いている訳ですが、25日には中国国防省が、人民解放軍の北部戦区が実弾演習のために設定した飛行禁止区域に米軍のU2偵察機が同日侵入したと非難する声明を発表したことに続き、26日朝には中国軍が内陸部の青海省と沿岸部の浙江省からそれぞれ中距離弾道ミサイルを1発ずつ、南シナ海に向けて発射したとの報道。
青海省から発射された「東風(DF)26」は、米軍基地のあるグアムを射程に収めることから「グアム・キラー」、浙江省から発射された対艦弾道ミサイル「DF21D」は「空母キラー」と呼ばれているとのことであり、いずれも海南島とパラセル(中国名・西沙)諸島の間に中国軍が設定した演習海域に着弾したとのこと。
この弾道ミサイル2発の発射は、「他国の軍が南シナ海に接近するのを拒否する中国側の能力を向上させるのが狙い」だと指摘したうえで、米側が南シナ海で艦艇や軍用機の活動を活発化させていることへの対応だとの見方を示しています。
一方、ポンペオ米国務長官は26日、中国による南シナ海での人工島の造成と軍事拠点化や、東南アジアの周辺諸国への威迫行為に関与した複数の中国人に対し、ビザの発給を制限すると発表したほか、米商務省もこれに関連し、中国企業24社に対して輸出禁止措置をとると発表するなど「きな臭さ」は確実に増していると言えます。
覇権を狙うかのような中国の振る舞いに対し、大統領選挙も控え対中政策に関してもヒートアップする米、これに加えた同盟国の動きなど、日本にとっても勿論「我がこと」として捉えなければならない大変重要な「きな臭い話し」については、引き続きウォッチしていくことととします。
もう1点は、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に関し、先日文献調査の応募を検討していると表明された北海道寿都町に纏わる話し。
先般の表明においては、応募の判断を9月中にしていきたいとの意向を示していましたが、26日に行った町議や地元産業団体との意見交換後に会見した片岡町長は、「手応えは厳しい。9月中の判断はまず無理だろうと思う」と述べ、延期する方針を示したとのこと。
ただ、これに関して町長は、「考えが伝わっていない。もう少し時間を掛けたい」としたうえで、「文献調査から勉強して、自分達で判断出来る」と応募について改めて意欲を示されています。
一方、町内の水産加工業者に「商品を買わない」といった趣旨のメールなどが届いているとして「やめてほしい」と訴えたほか、「脅迫じみたものが毎日のようにくると、業者はおびえる。議論ができない」などとも述べており、本来、当該自治体が判断すべきことに「外圧」が関与するあってはならないことであり、こういった世の中の風潮に対し、私は「きな臭い」と考えるところです。
本件については、以前にも述べました通り、国のエネルギー政策に関わり、国民全体の課題であることから、こちらも「我がこと」とし考え、行動していきたいと思います。
こうして見てみると、身近でない、遠いことと思いきや、世間で起きていることの大半は、実は巡り巡って「自分ごと」に通ずると思えます。
気付けば、この「やまたけブログ」の投稿も「500」を超える回数となりました。
敦賀のまちのこと、市政や活動内容を皆さんにお伝えするとともに世の中の出来事を「自分だったらどうするか」と考えておくことは、ある種、政治に携わるものとしての訓練でもあり、その積み上げが思考回路としての「力」になるのかなと思います。
継続は力なり。
この先もそういった思いと日々の発見を「楽しむ」ことは「ゆたかな人生」につながるものと思い、今後も書き綴っていくこととします。
やや暑苦しい内容、文章ではありますが、今後ともお付き合いのほど宜しくお願いいたします。
【写真は、旧北陸本線「樫曲トンネル」。どんな時代にも必ずや明るい出口はある。】