2025年1月24日
敦賀市議会“初”の取組み『高校生との意見交換会(模擬請願審査)』を開催
先週金曜日は、東洋紡労組敦賀支部の「二十歳の集い」にお声掛けいただき、二十歳を迎えた24名の組合員さんに対し、政治の役割などについてお話しするとともに、各級選挙の投票率の低さからも、若い世代の皆さんが政治に参画する意義をお伝えしたところ。
このような場を機に、次代を担う皆さんの政治に対する意識や関心が少しでも高まればと思う次第ですが、昨日は嬉しいことに、2週連続で若い方々と意見を交わす機会に。
穏やかな天候にも恵まれるなか、敦賀市議会“初”の取組みとなる『高校生との意見交換会(模擬請願審査)』を開催しました。
【会場の全員協議会室入口】
この取組みのきっかけは、敦賀高校の「公共」の授業にて、地域社会に主体的に参画することを目的とし、問題意識を持って地域課題を自ら調査し、模擬請願という形で意見をとりまとめたものを、議会で審査してほしいとの要望が生徒さんからあったことから、担当の先生を通して今回の取組のご提案いただいたもの。
何をおいても、議会に対して関心を持っていただいたことを大変喜ばしく思うとともに、間もなく選挙権を持たれる皆さんが、今後も地域の問題を自ら考え、行動いただくことによって、未来の敦賀市を担っていく一助になればと、提案をお引き受けしたうえで、今回の企画を進めてきたところ。
名称を『高校生との意見交換会(模擬請願審査)』に置き、2年生6クラスで作成した模擬請願を1月23日(木)は議場で、24日(金)は学校にて、2日間に分け審査することとし、昨日は1ホーム及び8ホームの生徒の皆さんにお越しいただきました。
学校からバスで到着した後、本会議場や委員会室などを見学し、会場の全員協議会室へ。
高校生のフレッシュさとにぎやかさを微笑ましく思いつつ、お迎えした次第です。
委員が審議するテーブルを、傍聴者が囲む形でレイアウトした会場は、約60人の生徒が入ると熱気漂うといった雰囲気のもと開会。
【生徒さんの写真は控え、会場の雰囲気だけお伝えいたします(開会前の様子)】
昨日は中野議長が公務出張のため、副議長の私から歓迎と感謝のご挨拶をした後、早速模擬請願審査へ。
お越しいただいた2クラスを担当するのは産経建設常任委員会で、請願のタイトルは1ホームが『敦賀駅の東西アクセス改善について』、8ホームが『敦賀駅の不便性改善について』。
川端耕一 産経建設常任委員長あいさつにはじまり、生徒代表あいさつ、提出者(生徒)による請願内容説明、請願に対する質疑・意見交換・討論から採決(議員)、請願に対するコメント(議員)、生徒の採決結果と意見の発表、請願に関する意見交換(議員と生徒間にて)と進みました。
“模擬”としているため、提出者による請願内容説明はパワーポイントを使用したプレゼンテーション形式にしたり、採決は議員のみならず、傍聴している生徒の皆さん全員がスマホからGoogleフォームを使って賛否を明らかにするなど、そうした試みも新鮮に感じながら拝見した次第です。
肝心の請願審査に関しては、いつもの委員会審査と同じ形で進行し、委員からは賛成、反対それぞれの立場からの意見がされ、とりわけ市民の皆さんからの「敦賀駅東西の連絡通路」に関しては、現在、米澤市長からJR西日本に対して、ICを利用して通行を可能にすることを要望していることなどをお伝えすれば、生徒にとってもひとつ賛否を判断する材料が増えるのではなどと思いつつ、議論を見守ったところ。
また、本来目的と通ずる「請願に対するコメント」では委員より、本来、議会に提出されるのは“請願書のみ”であり、請願書に書いていないことをパワポで説明していたことを指摘。
考えをいかに文章で表すかが大事であることを伝えられた点は、生徒の皆さんにも通じたのではと。
一方、生徒さんからは、意見交換の場でも積極的に手が挙がり、請願に関することや議会・市政に対する質問・意見があったほか、Googleフォームの自由記述では「抽象的な意見だった」など冷静なご意見があったりと、議会側も勉強と刺激になった次第です。
はじめの副議長あいさつで、議員にとっても初めての取組であり、活発な意見交換の場となるよう、感じたことなど忌憚のないご意見をお聞かせくださいと申し上げましたが、まさにそうした場になったのではと感じたところであり、この後実施するアンケートの結果も楽しみにしたいと思います。
さて、今日は総務民生常任委員会及び文教厚生常任委員会が敦賀高校にお伺いし、同様の意見交換を行います。
自身は副議長の役割に加え、委員の立場で参加できるとあって大変楽しみにするところですが、他の委員の皆さんとの協力・連携のもと、議会・生徒さん双方にとって有意義な場となるよう努めてまいる所存です。
本日の模擬審査を残すところでありますが、議会への請願を題材としご指導いただき、今回のご提案をいただいた、敦賀高校の山本校長をはじめとした担当の先生方に心より感謝申し上げます。
敦賀市議会としては今後も、機会を捉えて積極的に主権者教育に取り組んでまいりたいと考えておりますので、今回のような取組が発展的に続いていくことをお願いする次第です。