敦賀市で初の「津波避難ビル」指定

ブログ 防犯/防災

今日は、二十四節気の「冬至」。
 
北半球では、夜が最も長く、昼が最も短くなる「冬至」は年内最後の二十四節気で、期間でいえば12月21日~令和7年1月4日まで。
 
「冬至、冬中、冬始め」ということわざにあるよう、本格的な冬の寒さや厳しさが始まりますが、年の瀬から新年へ移り変わるこの時期。
 
健康に気をつけて一年を締めくくり、気持ちよく新年のスタートを迎えたいものです。
 
さて、昨日のブログでは、敦賀市防災士会を対象に開催した出前報告会のことを書きましたが、本日も防災に関するお話。
 
元日の令和6年能登半島地震では、敦賀市にも津波警報が発表されたことから、沿岸部にお住まいの方を中心に、少しでも高台へと避難されました。
 
この際、多くの方が車で移動されたことによる避難渋滞、元日であったことから、避難先の施設が開いていないなどの経験をしましたが、後者に関し、敦賀市では初となる「津波避難ビル」として児童文化センターを指定。
 

【児童文化センターに設置された「津波避難ビル」の表示】
 
「津波避難ビル」とは、津波や河川氾濫から身を守るためには少しでも早く「高い」場所(建物の各浸水想定の浸水深よりも高い位置の階)に避難する必要があることから、市民の皆さんの安全を守るために、津波対策のひとつとして津波避難ビルの確保に取組むもの。
 
また、昨日は隣接する子育て施設(平屋)の園児と職員を対象にした津波避難訓練が実施されるということで、一連の模様を視察しましたが、先生の指示に従い、チョコチョコ歩きで一生懸命に避難する園児たちを微笑ましく思いつつも、ここは気比の松原のすぐ裏。
 
近くに垂直避難先が設置されたことの意義は極めて大きいと感じた次第です。
 

【津波警報発表想定のもと避難する園児と職員の皆さん】
 
なお、夜間休日など、施設職員不在時においても、施錠された外部スロープから屋上階へ避難できるよう「自動解錠ボックス」を新設。
 
震度4で自動解錠し、中の鍵を取出すことが可能であり、これも能登半島地震時、実際にあった教訓を踏まえ対策されたもの。
 
実効性ある対策と認識したところであり、地域住民や議会であった声、意見提起なども踏まえ、敦賀市が進めるこうした対策を大いに評価する次第です。
 
あと10日で、能登半島地震から一年。
 
あの時体感したことを決して忘れることなく、新たな知見を取込みつつ、地域や施設に応じた真に実効的な改善を続けるのみです。