2025年9月23日
指定管理施設の管理運営は「自分ごと」
一般質問までを終えた昨日の敦賀市議会は、3つの常任委員会を10時より開催。
私は、所属する産経建設常任委員会に出席しました。

【産経建設常任委員会が開催された第2委員会室】
今定例会において、同委員会に付託された議案は5件。
◉第82号議案 敦賀市営駐車場の設置及び管理に関する条例の一部改正の件
◉第84号議案 指定管理者の指定の件(敦賀赤レンガ倉庫)
◉第85号議案 指定管理者の指定の件(敦賀市駅前立体駐車場)
◉第92号議案 令和6年度敦賀市水道事業利益剰余金処分の件
◉第93号議案 令和6年度敦賀市下水道事業利益剰余金処分の件
上記議案の審査に加え、所管する部において管理する「指定管理者」の事業報告、敦賀港国際ターミナル株式会社(産業経済部所管)、株式会社港都つるが観光協会(まちづくり観光部)の経営状況について、説明を受けたところです。
なお、それぞれ事業報告を受けた指定管理者は次のとおり(カッコ内は通称)。
<産業経済部>
・きらめきみなと館
・敦賀市公設地方卸売市場
・敦賀市黒河農村ふれあい会館
・敦賀市農産物直売所(夢市場)
<まちづくり観光部>
・敦賀市知育・啓発施設(ちえなみき)
・敦賀駅交流施設及び敦賀駅前広場(オルパーク)
・敦賀市駅前立体駐車場
・敦賀赤レンガ倉庫
・敦賀きらめき温泉リラ・ポート及び敦賀市グラウンド・ゴルフ場(リラ・グリーン)
審査でのトピックスとしては、まず「第82号議案 敦賀市営駐車場の設置及び管理に関する条例の一部改正の件」。
改正の内容は、従前からの課題でもある駅周辺駐車場の混雑に関し、①駅前立体駐車場、②白銀駐車場、③駅東口駐車場のうち①と③の平日・休日の料金体系を改定することにより、混雑解消を図ろうというもの。
概要を申し上げれば、駅前立体駐車場の場合、入庫から1時間無料は変わらず、以降1時間ごとに「100円」のところを「200円」に、24時間までの上限額は、平日・休日を問わず「800円」のところ、休日を「1000円」(平日は変わらず)にすること。
また、東口駐車場に関しては、入庫から1時間無料、以降1時間ごとの「100円」はそのままとしたうえで、24時間までの上限額を平日「700円」を「800円」に、休日「700円」のところ「1000円」にすることなど。
私からは、この料金改定が混雑緩和につながるとする根拠、合同庁舎駐車場の利用や鉄道・運輸機構跡地の駐車場利用などで駅周辺駐車場のパイが増えることとの関係、住民サービスの観点から、改定後の額は妥当なのかとの視点をもって、質疑をしました。
理事者からは、白銀駐車場の利用率向上に向け様々取り組む中において、指定管理会社からの経験・ノウハウから、利用を分散させるため、料金にインセンティブをつけることは、利用者の行動心理からも有効であること、民間を含めた他の駐車場との料金バランス(民業を圧迫しない)や改定後料金の妥当性、金ヶ崎駅周辺など今後の観光開発を見据えたうえにおいても、駅周辺駐車場の混雑緩和を図りたい旨の回答があり、自分としては説明に納得した次第です。
なお、本議案については、他の委員からも複数の質疑があったのち、討論、採決に進み、結果、賛成多数で「可決」しました。
また、指定管理者の事業報告について、数年前にあったリラ・ポートの指定管理者問題を踏まえれば、議会が年1回確認するこの報告は、大変重要な機会であるとの認識をもって臨んできているもの。
先に挙げた指定管理者すべてについて、事業実績や組織体制、収支など、前年の報告内容と見比べたうえで質疑を行いましたが、一部で回答に手こずるものがあったところ。
重箱の隅を突くような数字の話をしたつもりは毛頭なく、収支でプラスからマイナスに転じた理由を、市がしっかりと把握していて当然との思いにおいての質疑でしたが、結果、この日に明確な回答は得られず、会期中の別の機会に資料提示をいただくことになりました。
この点は残念であった訳ですが、リラ・ポート問題の教訓は、指定管理者は直営でやらない代わりに管理運営しているのであって、市は常に、施設の管理運営状況を「自分ごと」として把握いただく必要があるもの。
たまたま、数字上複雑な状況にあったことは理解するものの、過去の教訓に学ぶとの認識を今一度徹底いただきたく存じます。
こうして常任委員会を終え、24日(水)からは特別委員会、30日(火)からは決算審査のための予算決算常任委員会となります。
引き続き、各資料を精査のうえ、慎重審査・審議に臨んでまいります。
さて、今日は「秋分の日」。
秋分の日は戦前、「秋季皇霊祭(しゅうきこうれいさい)」と呼ばれており、これは、歴代天皇ならびに皇族の霊をまつる儀式を行う日のことだそう。
昭和23(1948)年に「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」日として、秋分の日と改名された祝日は、日本国民の生活に深く根づくもの。
あらためて、その趣旨の大切さを思うところです。






