嶺南広域行政組合議会定例会にて一般質問を行う

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「水を差す」とは、仲のいい者同士や、うまく進行している事などに脇から邪魔をすることを表しますが、昨朝の北朝鮮のミサイル発射は、まさにバイデン政権となっても良好な日米関係、そして昨日スタートしたオリンピック聖火リレーに対する妬みや妨害の意図が込められた「2発」だったのではと勝手に推察するところ。
 
北朝鮮は、東部の宣徳付近から弾道ミサイル2発を発射し、それぞれ約450キロ飛び、日本の排他的経済水域(EEZ)外の日本海に着弾。
 
北朝鮮による弾道ミサイル発射は昨年3月29日以来ということで、もちろん北朝鮮の弾道ミサイル開発や保有、発射は国連安全保障理事会決議違反であり、危険な挑発を繰り返してはならないことや核兵器と弾道ミサイルを放棄しなければならないことは言うまでもありません。
 
菅首相は「米国や韓国をはじめ関係国と緊密に連携し、国民の平和な暮らしを断固として守り抜く決意だ」、自民党の二階幹事長は「抗議するだけでいいのか。国民には政治は何をやってくれるのかという思いがある」と述べたとありますが、であれば何故、菅政権は昨年12月に安倍前首相が政権末期に提起した「敵基地攻撃能力保有の判断」を期限も示さずに先送りにしてしまったのか。
 
尖閣諸島における中国海警法による実効支配の脅威に対しても同じくでありますが、「どうせ日本は抗議しかしてこない」と思われていては、「舐められる」のは当然であり、ここはやはり、これらに対抗出来るような法整備、国の守りを高める措置を講じてもらいたいと強く願うところであります。
 
さて、市議会のほうは今週月曜日に閉会したところでありますが、昨日はもうひとつの定例会ということで、「令和3年第1回嶺南広域行政組合議会定例会」に出席してまいりました。
 

【定例会は、敦賀市立図書館3階研修室にて開催されました】
 
嶺南6市町にて構成される「嶺南広域行政組合」は、平成9年7月1日に設立。
 
執行機関を管理者(現在は渕上敦賀市長)、副管理者(6市町の首長ら)、幹事会、事務局など、議決機関に議員定数21名(敦賀市8名・小浜市4名・美浜町2名・若狭町3名・おおい町2名・高浜町2名)の組合議会を置き運営している組織。
 
本組合の主な事業としては、同組合規約に定められる「共同処理する事務」として、
①嶺南地域の鉄道整備促進基金の設置及び管理に関する事務
②嶺南地域の振興促進基金の設置及び管理に関する事務
③嶺南地域の公共交通機関の利用促進に関する事務
④嶺南地域の有害鳥獣処理施設の管理に関する事務
⑤嶺南地域の活性化推進に関する事務
⑥広域行政に必要な調査研究及び資料の収集に関する事務
を挙げ、これら事項に関する事業を展開している組織ということになります。
 
せっかくの機会ということで、若干詳しくご紹介させていただきましたが、私は今年度の途中から本組合の敦賀市議員を拝命し、任にあたっているところです。
 
昨日の定例会は、まさに市議会の3月定例会と同じでありまして、令和2年度一般会計補正予算並びに令和3年度一般会計予算(歳出歳入とも約21億円の規模)を審議するということで、こちらも同様、慎重審議にあたったところ。
 
また、以前にも紹介をさせていただいておりますが、これまで嶺南未来構想会議のメンバーとともに、嶺南5市町(美浜町を除く)の行政関係者に総合計画のヒヤリングやそれぞれの特徴を把握しに伺ったことや福井県嶺南振興局、さらにはここ嶺南広域行政組合の取組内容なども確認させていただいていたことを踏まえ、私のほうは今回、一般質問をすることとし、先週金曜日には事前通告をして定例会に臨みました。
 
一般質問では、3年後の敦賀開業を通り越しまして、「北陸新幹線小浜開業を見据えた嶺南エリア一体の取組み」を本行政組合としてどう考えるのかの一点に絞り、①嶺南鉄道整備促進基金の活用事業、②定住移住、関係人口増を狙った施策の展開、③小浜開業までの嶺南各市町の連携強化、広域行政組合の体制の大きく3点について、管理者に質問を行いました。
 
他市町の議員、目の前には6市町の首長が並ぶ中での質問は、やはり市議会とは違う空気感がありましたが、伝えるべきこと、主張すべきことは言い切れたかと思います。
 
但し回答が意に沿ったものであったかは別の話しでありまして、広域行政における事務処理という組織の性質上、統括や牽引役となるような役割ではなく、各市町との連携を強める中で取組んでいくというのが、ひとつ大きなスタンスであるということ、また例えば小浜開業では、関西圏からすれば嶺南は通勤・通学圏内となることから、定住・移住、UIターンなどの共通インセンティブを与える(各市町の制度に加算)ような事業を展開してはとの意見提起に対しては、各市町がそれぞれ取組んでいる中で統一した制度構築をすることは難しいとの回答など。
 
今回の答弁は答弁として受け止めつつ、私はやはり、嶺南全体の人口減少が予想される中、小浜開業が15年後頃に訪れるという今こそ、嶺南6市町が一体となってこのエリア全体をキャンパスとして、どういうビジョン、どういう絵姿を描いていくのか、それに向けて必要なプランを立て、そこから逆算して効果的な事業を展開していかなければならないとの考えであり、その役割こそ6市町の首長さんが集う、嶺南広域行政組合が担うべきと考えるところです。
 
この点は本組合議員であろうがなかろうが、嶺南を構成する議員の一員としてこの先も思考し意見提起して行きたいと考えます。
 
定例会に戻りますと、この日一般質問をしたのは私のみということで、議案のほうはその後採決に移り、2件ともに全会一致で可決しました。
 
執行機関側からは幾度も「嶺南一体で」、「敦賀開業効果を嶺南一円に波及させる」との言葉がありましたが、これを実現していくには相当な戦略と各市町の強固な連携、そして欠かせないのは、バラバラではなく一体感を持って進めるという「気概」や「情熱」だと思います。
 
これは管理者のみならず、私たち議員もそうした思いを持って取り組むことで、嶺南に住む住民の皆さんにも伝わるというもの。
 
今後の敦賀・小浜の新幹線駅開業は千載一遇のチャンスであることは間違いありませんので、約140年の歴史を持ち、その間ともに同じエリアで過ごしてきた「嶺南」の底力を発揮出来るよう、私自身も微力ながら尽力していく所存です。