2025年4月10日
尽きない探求心と向上心でつかんだ「24年連続勝利」
世界が注目する「トランプ関税」。
9日午後(日本時間10日未明)、トランプ米大統領はSNSへ投稿し、「相互関税」のうち10%を上回る税率部分を90日間、ただちに休止すると発表しました。
一方、米国への報復関税を強化した中国に対しては「関税を125%に上げる」と表明。
「75カ国以上が米国との交渉に向けて連絡してきた」ともあり、米国に報復措置を講じていない国・地域に対しては、高水準の相互関税を停止するものの、逆に報復してきた国には制裁を課すとのこと。
米政権が相互関税と呼ぶ追加関税は、ほぼ全ての国にまず10%を課税し、この基礎部分に加え、米国が抱える貿易赤字が多い国々に個別に算定した税額を上乗せしており、日本には計24%を課していましたが、ひとまず基礎部分のみとなります。
各国に、いわゆる「踏み絵」を踏ませた格好ですが、ベッセント米財務長官によれば、これは最初からトランプ氏の戦略だったとのこと。
こうなってくると大いに気になるのは米中の「貿易戦争化」ですが、「最終的にはどの国もアメリカに屈する」という、トランプ氏の考えにはやはり懐疑的にならざるを得ません。
さて、話題を変えまして、昨日はプロ野球で元気をもらう出来事が。
我がタイガースは本拠地甲子園で連敗を喫したものの、現役最年長の45歳、ヤクルトの石川雅規投手がプロ野球新記録となる24年連続勝利をつかみました。
150キロが当たり前の世界において、石川投手の直球は何と120キロ台が中心。
5回5安打3失点ながら、多彩な変化球を丁寧に投げ込み、粘りの投球で追加点を許さない姿に打線が奮起し、6回に一気5点を奪い逆転。
新記録となる白星が舞い込み、石川投手は試合後のインタビューで、「プロである以上は1試合でも多くマウンドに立ちたい。年齢を重ねても、とにかく必死に、必死にやってます」と静かに喜びを語りました。
【多彩な変化球を交え粘投する石川投手(日刊スポーツより引用)】
ニュースを見るに、昨季1勝にとどまった左腕は、春季キャンプで決め球としてきたシンカーの改良に着手。
若手の姿に刺激されながら、「反復練習はすごく大事」と練習量をこなし、尽きない探求心と向上心で先発の座をつかんだとありました。
なお、日本プロ野球(NPB)界での史上最年長勝利は、元中日の山本昌(山本昌広)投手が達成した「49歳25日」。
山本昌選手は、NPB史上初となる50代での登板を花道に引退するまで「中年の星」と呼ばれましたが、レジェンドの仲間入りをした石川投手はどこまで記録を伸ばし、また何と呼ばれるのか?
と同時に、既に50歳を超えた私も立派な「中年」であることを自覚するところですが、石川投手におかれては、こうした偉業を達成した選手を思い浮かべてか、「彼らはだめと思ったことをクリアしている。僕も選手である以上、やっていくのが当然」とコメント。
モチベーションとするのは、あと13勝に迫った「通算200勝」。
達成に向け応援するとともに、自ら課した使命に挑戦し続ける姿に刺激を受けた次第です。