2024年11月10日
問題なのは「ジェンダーギャップ」ではなく「ジェネレーションギャップ」
昨日午前中は福井市へ。
連合福井男女共同参画社会推進委員会主催の「地域協議会委員 合同会議」に推薦議員として参加してまいりました。
福井、丹南、嶺南の3地域協議会から集う同委員会では、2024〜2025年度の運動方針に、
1.労働組合における男女平等参画の取り組み
2.職場・社会におけるジェンダー平等の推進
3.行政の意思決定機関への女性参画の促進と意見反映
を掲げており、昨日行うグループワークのテーマが「女性の政治参画向上に向けて」ということで、推薦議員団にもお声掛けいただいたもの。
参加した推薦議員は、県議1名、私を含む市議3名の計4名でしたが、ちょうど4グループに分けたテーブルに各1名が座る形で進められました。
女性の社会参画率を高め、性別により偏った社会構造からの変革を方針とする中、日本全体では、世界経済フォーラム(WEF)が6月に発表した「※ジェンダーギャップ指数」は、146カ国中118位で、先進国では最低となっていることに加え、特に経済と政治分野における女性参画率が低い(他国と比べ、女性管理職や女性議員が少ない)状況が続いています。
※ジェンダーギャップ指数とは?
グローバル・ジェンダー・ギャップ指数(The Global Gender Gap Index:GGGI)とは、 世界経済フォーラムが毎年発表している世界におけるジェンダー格差指数。各国を対象に、政治・経済・教育・健康の4部門について、男女の間にどれだけの格差が存在しているかを分析してスコア化し、そのスコアを元に各国のジェンダー平等達成度の順位をつける。(指数は女性/男性で算出、平等なら1、最低は 0)
以下のレポート、推移を見ていただくと、顕著な傾向がお分かりいただけるかと存じます。
※Economyは経済、Politicsは政治
【出典:The Global Gender Gap Report 2024 p.219】
【各年のThe Global Gender Gap Reportを基に作成した日本の順位推移(朝日新聞記事を引用)】
なお、政治分野において、国会議員の男女比は11.5%で、経年変化は極めてわずかであるとしています。
このような背景のもと、グループワークではさらに「実生活と政治の関わりについて」をテーマに置き、女性から政治はどのように見えるのか、実生活の困りごとと政治の関わりなどについて話し合いました。
1テーブル5名程度ということで、話し始めるとすぐに打ち解け、私の方からは自身の議員経験で感じたことをお話しするとともに、敦賀市議会の女性比率や、例えば公人であっても、昨今のプライバシー保護の観点から特に女性への配慮が必要と、公開している住所や電話番号などの表記を選択制にしたことなどをご紹介しました。
なお、この際、私自身は最初「公人はすべてオープンにすべき」の「べき論」を主張していたことを反省している旨、率直な気持ちもお伝えした次第です。
お話しの中では、周りの女性を見ていても政治への関心は低い、(各級議員ともに)選挙の時の公約がどれだけ果たされているのか疑問、政策が抽象的で身近に感じにくい、子育て政策に地域間格差があるなどの声があったほか、関心の低さは、議員の活動が見えていないことにあるのではとのご指摘もいただいた次第。
また、最後にグループごとに発表した中で、「今の子ども達は、小中高大と(性別に関し)フラットに進んでくる中で、社会に出た途端ギャップを感じるという状況になっている。問題にすべきは、ジェンダーギャップではなくジェネレーションギャップなのではないか。」との意見に仰る通りかもと感じたところです。
自身も労組役員時代に男女平等参画の活動をしていた際の経験から、ある若い人から「今は学校でも男女の区別や順位を競うことがないし、結婚しても男性が家事・育児をやるのは当たり前。なので、世代が変われば自然にジェンダーギャップは無くなるのではないか。」と言われたことを思い出しました。
とはいえ、自然に変わるの待っていては受動的ですので、ジェンダーギャップを埋めるには特に、私たち世代以上の「オジさん」が女性の立場や視線をより理解し、意識を変えることに尽きると思いますので、以降「能動的に」思考し、行動していきたいと思います。
こうして直接、女性役員の皆さんとお話し、ジェンダーのこと以外でも様々知ることができ、非常に有意義な時間となりました。
結びに、同じグループになった妊婦さんの組合役員さん。
出産を控えた立場から貴重なお話しを聞かせていただきありがとうございました。
何をおいても母子ともに健康で、元気な赤ちゃんを出産されることを心より願っています。
ではでは、本日のブログはこれまでに。