2019年9月8日
原子力平和利用協議会「2019エネルギーフォーラムin敦賀」に参加
ダブル台風の影響か強風が続く敦賀です。
気象庁の観測データを見ると、昨日の最大瞬間風速は20.2m。最高気温34.1℃とも重なり、まさに「熱風」でした。
そのような天候の中、昨日は「地球温暖化対策から見た原子力発電の役割」と題し開催された「2019エネルギーフォーラムin敦賀」に参加してきました。
※メモ的に記載しましたので、長文失礼します
フォーラムは、ミヤネ屋でお馴染みの気象予報士・蓬莱大介氏、日本保全学会長も務められた東京工業大学特任教授・奈良林直氏を講師にお招きし、基調講演の後、トークセッションと進みました。
特にトークセッションでは、今回のテーマでもある「地球温暖化」「気候危機」に対してどうエネルギーを考えていくべきか、専門的分野の知見をお二人の軽妙な掛け合いで紹介され、参加者の皆さんも自然に聞き入っている様子でした(もちろん私もです)。
主なポイントは以下の通り。
・国連では「気候危機」と警告し、気候変動サミットにて緊急対策を呼び掛けている。
・アマゾンやアフリカでの大火災、欧州の干ばつと猛暑(熱波による死者計約5万人)、北半球の猛暑と火災など、温暖化の影響は地球規模となっている。
・巨大ハリケーンのメカニズムは海水温度上昇。
・99.99%の科学者が「気候変動の原因は人間である」
・韓国、台湾では脱原子力により大停電多発。
・独では脱原子力により経済活動に大打撃を与える電気料金高騰(天文学的なコスト発生)。
・仏は原子力削減目標を10年先送り。
・米原子力は60年運転75%、80年運転も。
・日本の再稼働遅延による何兆円の「つけ」は国民が電気代で負担している。
《まとめ》
◉世界中で脱・脱原子力が始まった。原子力は基幹エネルギー。
◉変動再生エネルギーは、必ず火力のバックアップが必要であり、再エネを増やしてもCO2排出は減らない。→世界規模の壮大な実験で証明されている。
◉原子力発電の事故リスクより、停止していることのリスク(大停電による人命と経済への打撃)が高くなっている。
◉安全性を高めた原子力+揚水発電+変動再エネの組み合わせがゼロエミッションの唯一確実な解。
以前にも述べましたが、私は原子力職場に勤めているから原子力発電を推進しているのではありません。
世界規模で得られている客観的データや発生事象を踏まえ、とりわけ少資源国の我が国が採るべきエネルギー政策を考えた場合、原子力に代わる基幹電源が実用となるまでは利用する必要があるとの考えです。
ゼロリスクでないものは止めるとの考えは無責任でしかありません。
引き続き、私個人としても理解活動を進めていきたいと考えます。