加賀市学校教育ビジョン『BE THE PLAYER』

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「年収103万円の壁」引き上げに続き、今度は「ガソリン税の暫定税率廃止」。
 
ガソリン税中、半世紀に亘り“暫定的に”課税されている25.1円の税率を「廃止」することについて、昨日、国民民主党は、これを来年度(2025年度)から行うとする法案を、立憲民主党と共同で国会に提出しました。
 
再来年度(2026年度)以降の廃止はすでに自公国の三党幹事長間で事実上合意しているので、焦点は来年度から(2025年度から)の減税ができるかどうかでしたが、日本維新の会の理解が得られず、2党での提出となったところ。
 
一方、日本維新の会の吉村代表は、「ガソリン減税に賛成だが、仮に野党で衆議院で通っても参議院で否決されて法案は通らない。ガソリン減税は実現しない。手取りも増えない。「実現」が目的なら、粘り強く交渉し、合意形成を目指し、暫定税率廃止を目指した方がいい。」と自公維、暫定税率廃止を巡り協議することを確認したとのこと。
 
以前にも「やるなら今でしょ」と書きましたが、そもそも“暫定”であり、今や道路特定財源ではなく、一般財源にも充てていることも踏まえれば、燃油価格ならびに物価高騰下において実効的に「手取りを増やす」方策として速やかに実施していただきたいと考えるところです。
 
なお、財源について、国民民主党としては、約1兆円使い残している激変緩和措置の補助金を回せば、来年度から(本年4月1日から)の減税は可能としていることも併せてお伝えしておきます。
 
さて、そうしたなか、昨日は以前に、国民民主党の小竹凱(おだけかい)衆議院議員(石川1区)よりお声掛けいただきました石川県加賀市の学校教育視察に行ってまいりました。
 
昨年秋の衆院選で26歳の若さで当選(比例復活)し、石川県政史上最年少衆議院議員となった小竹議員とは、議員を目指し始めた頃に敦賀までお越しいただき、一緒に街頭演説した仲ということもあって今回お声掛けいただいたもの。
 
こうしたご縁をありがたく思うところですが、同じく小竹議員がお声掛けされた西岡義高議員(衆院:神奈川18区)、日野紗里亜議員(衆院:愛知7区)、今夏の富山県参議院選挙区候補予定者の庭田幸恵さん、国民民主党長野県連幹事長で4月の佐久市議会議委員選挙に挑戦する四登(しのぼり)なつきさんとともに、視察を進めた次第です。
 
工程を組んでいただいた視察先は、加賀市の「山中小学校」と「かがにこにこパーク」、間に宮元加賀市長ならびに島谷教育長と意見交換を行うというもの。
 
先進的に教育分野の改革を進める加賀市ですが、教育長(2年前に文部科学省より派遣)によれば、元々コロナによって温泉観光が大打撃を受けたことをきっかけに、市長が他の産業を育成することを打ち出し。
 
そのためには、人材育成と子育て支援が重要との考えのもと、2年前に一本釣りで文科省より(自分が)派遣され、公立の学校教育を変えていくと『加賀市学校教育ビジョン』を策定。
 
スローガンは『BE THE PLAYER』。
 
待っているのではなく、自分で考え、動くとの意味を込めたこのスローガンを掲げ、教育ビジョンは市内全戸に配布するなど、市民を巻き込んだ取組みを進めているとのことでした。
 

【教育長室に貼られていた『BE THE PLAYER』のポスター】
 
今では全教職員に浸透しているという教育ビジョンは、①学びを変える、②誰一人取り残さない、③未来は自分で創る、④地域と一緒に の4項目で構成され、それぞれの考え方や取組みは以下をご覧いただきたく。
 

【『BE THE PLAYER』の概要パンフレット(全戸に配布したもの)】
 
また、教育委員会の“こだわり”として、「モデル校」は設けず、全小中学校・全教職員で、「マニュアル化はせず」手法の目的化を回避する、研修観を転換し、子どもの学びと相似形を目指すことをもって取り組んでいるとあり、とりわけ、通常ありがちな「モデル校」を設けず一気に改革を進めた際のハレーションはなかったのかと質問した次第。
 
教育長曰く、教職員の皆さんは元来、子ども達に向き合い、質の高い教育をしたいという思いを持っているため、その点を伸ばすという観点からも一斉に展開することにためらいはなかった。
 
加えて、“自分で自分の首を絞める”マニュアルは作らず、研修などで底上げしていくとの考えに、教職員への信頼を含め、感銘を受けたところです。
 
実際、山中小学校で全学年の授業を拝見しましたが、まさに「BE THE PLAYERP」さながらに、どのクラスも子ども達が伸び伸びと、自由進度学習や協働学習で個々のペースを尊重した授業を実施しており、不登校児童支援や多様な学びの場を整備やプログラミングを軸とした「加賀STEAMプログラム」で創造性や問題解決能力を育成、さらには子どもたちの成長を地域全体で支える体制を構築することに取組んでいることなどを校長先生よりお伺いした次第です。
 
学校教育現場視察の後は、「かがにこにこパーク」へ。
 
市営体育館を改装した日本海側最大級の大型ネット遊具のある屋内児童遊戯施設(市内は無料、市外は400円)を拝見し、現在約9万5千人、65%が市外から訪れる人気のスポットになっているとあり、子育て環境整備に先見の目をもって取り組まれたものと感じた次第です。
 

【「かがにこにこパーク」視察の様子】
 
こうして、すべての視察を終え、小竹議員ならびに小竹事務所の方にお礼を申し述べ、とりわけ選挙に臨むお二人に必勝のエールを送りお別れした訳ですが、貴重な機会、そして貴重な人脈ができたことに心より感謝する次第。
 
結びに、人材定着について私から質問したことにお答えになった教育長の考え、「子ども達から見てイキイキとした大人がいるまち。自分の子どもがまた、加賀で教育を受けさせたいと思えるような環境にすることで人は戻ってくる。」との言葉を胸に、学んだことを敦賀でも生かせるよう思考する所存です。
 

【数々の教えをいただきました島谷教育長(前列中央)を囲み記念撮影】