令和6年第3回(9月)敦賀市議会定例会が閉会

ブログ 敦賀市議会

衆議院解散で持ち切りの昨日。
 
敦賀市議会は令和6年第3回(9月)定例会の最終日を迎え、9時からの議会運営員会、全員協議会に続き、10時から本会議が開かれました。
 
冒頭、市長より追加提出のあった第64号、65号議案「人権擁護委員候補者の推薦につき意見を求める件」が提案され、これを全会一致で可決。
 
その後、各常任委員長からの審査報告があり、まず、討論通告のない議案10件について一括採決し、可決。
 
続いて、第54号議案「敦賀市国民健康保険条例の一部改正の件」については、原案に反対の立場で1名が、第58号議案「令和5年度敦賀市歳入歳出決算認定の件」については、原案に反対1名、賛成に4名が討論し、結果、賛成多数で認定することに決しました。
 
また、今定例会では議員提出によるB議案第5号「敦賀市議会ハラスメント防止条例制定の件」について、議会運営委員会に付託のうえ審査しており、初日の本会議による質疑、審査経過も踏まえ、同じく討論から採決までを行いました。
 
賛否が分かれる議案だっただけに、原案に反対4名、賛成3名の計7名が討論。
 
所属する市民クラブからは、会派を代表して豊田耕一議員が、原案に「反対」の立場で討論しました。
 
討論ではまず、私たち敦賀市議会議員は、敦賀市議会政治倫理条例 第2条(議員の責務)にある「議員は、市政に携わる権能と責務を深く自覚し、市民の信頼に値するより高い倫理義務に徹し、地方自治の本旨に従って、その使命の達成に努めなければならない。」の定めに基づき、高い倫理観と規範をもって行動することが求められていますと述べた上で、一方、ハラスメント防止に向けてはその性質上、個々人で異なるハラスメントに対する理解、意識を統一化し、ひとり一人が自らの言動を常に客観的に考え、公正で誠実なコミュニケーションに努めなければ成り立たず、そのためには、議会として防止対策に向けて皆で取組む意思を確実なものにした上で、一緒に議論していくプロセスによって合意形成を図ることが必要不可欠であり、今回の議案審査の中でのみ、その合意形成を得ることは困難であったと考えること。
 
また、条例案の条文に対する具体的な点に関しても、議案提出者と考えの相違があり、本会議ならびに議案審査における質疑を通じても解消することはなかったことから、本条例制定に対しては「反対」する旨、意見しました。
 
なお、討論の結びには、市議会及び議員がハラスメント防止に向け、誠実に対応し、適切な対策を講じていくとともに、その取り組みについて真剣に議論することが求められていることは言うに及ばず、市民の規範となる行動を議会が示すとの観点から、今後は敦賀市議会として、例えば議会運営委員会の場などを通じ、ハラスメント防止に関する協議を行い、市議会の意思として内外にしっかりと発信していくべきと考えることも申し述べた次第です。
 
結果、本議案は賛成少数にて「否決」となりましたが、その直後に同議案提出者である三田村峻議員(峻正会)より動議があり、「敦賀市議会のハラスメント防止に関する決議の件」が提出され、結果、賛成少数で「否決」となりました。
 
この決議案に対し、当会派としては、議会の決議は政治的意思を表明するものであることを認識のもと、条例案の審査では、議会としてハラスメント防止対策に取り組むことの必要性は共通認識とした上で、「今後、議会の皆で議論していくべき」ことは合意形成されていることに加え、先の条例案に対する当会派が行った討論の内容(結びの部分)にも照らせば、反対した場合、理論的に自己矛盾が生じることから、これに反対する理由は見当たらないと判断し、賛成した次第です。
 
さらに続き、請願第2号「訪問介護の基本報酬の引き下げを撤回と介護報酬の引き上げの再改定を早急に行うことを求める請願」は賛成少数で「不採択」(市民クラブは「反対」)。
 
有馬茂人議員ほか6名より提出されたB議案第6号「北陸新幹線の早期全線開業を求める意見書」については、賛成多数で「採択」しました。
 
こうして全議案の採決を終え、9月7日から始まった34日間の9月定例会は閉会。
 
次の令和6年第4回(12月)定例会は11月26日からとなりますが、10月21日には議会運営委員会にて、先にありました敦賀市議会としてのハラスメント防止に向けた議論を行うことしています。
 
閉会中もこれらの協議を精力的に進めるとともに、11月15日、16日に開催する「議会報告会」などを通じ、市民の皆様により身近で分かりやすい議会となるよう取り組んでいく所存です。