2025年9月24日
世界の潮流は「原子力への投資支援」
「秋分の日」の昨日は、あいあいプラザで開催された、関西電力労働組合 第56回美浜支部定期大会に出席。
休日にも関わらず、多くの代議員が出席のところ、挨拶では、大会のご盛会をお慶び申し上げるとともに、美浜3号の安全・安定運転はもとより、1、2号の廃止措置を着実に進める職場の皆様に感謝の思いをお伝えしました。
また、原子力における「世界の潮流」をご紹介したうえで、現在そしてこの先の日本の電力需要増を考えれば、原子力発電による新規電源開発が必要不可欠であり、美浜でのリプレースや敦賀3、4号機を含めた次世代革新炉の建設にあたっては、規制サイドにおいて審査基準を明確にすること、事業者が予見性をもって投資できるような環境整備を「国が」率先して、早期に行うことが重要であること。
これらの進展に向けて、微力ながら、先の敦賀市議会6月定例会の一般質問でも意見したこと、職場の皆さんの思いを受け止めながら、引き続き取り組むことをお誓い申し上げた次第です。
なお、今大会で56回目を迎える、歴史と伝統ある美浜支部は、美浜1号が、1970大阪万博会場に「原子の灯」を届けてから55年。
じっとこちらを見つめる代議員の皆さんの表情から、わが国の原子力黎明期から続くスピリットを感じた次第です。
さて、挨拶でご紹介した「世界の潮流」に関しては、これまでも度々お伝えしてきているところ、以降も次々と進展が。
トランプ米大統領の訪英に先立つ9月15日には、「原子力の黄金時代」と称される両国企業間の複数の合意を発表。
そのうえで、両国は18日に調印した技術協定にて、原子力分野では、先進炉、先進燃料、核融合の分野での連携を深め、核分裂および核融合のイノベーションの最前線に留まり続けることを目指すとし、両国において原子力発電所の増設を推進し、クリーンエネルギー分野への数十億ポンドの民間投資を後押しすることになるとありました。

【米英政府による調印式の様子(原子力産業新聞より引用)】
続けて、世界の原子力産業を代表する9業界団体(※)も18日、エネルギー安全保障の強化とクリーンで豊富な電力供給に対する世界的な需要の高まりに対応するために、各国政府に対して原子力への投資支援を呼びかける共同声明を発出。
※9業界団体
日本原子力産業協会(JAIF)の他、カナダ原子力協会(CNA)、米国電力研究所(EPRI)、仏原子力産業協会(GIFEN)、韓国原子力産業協会(KAIF)、米原子力エネルギー協会(NEI)、英国原子力産業協会(NIA)、欧州原子力産業協会(Nucleareurope)、世界原子力協会(WNA)の計9団体。
原子力産業新聞によれば、2023年、2024年にも開催されたこの年次ハイレベル会議には、政府と産業界のリーダーが一堂に会し、原子力に対する世界的な期待の高まりに応えるべく、必要な規模とペースで新規原子力発電所を建設するために必要な喫緊の課題について協議。
今回の会議では、多国間開発銀行やここ数か月間に原子力融資を発表した主要な民間資本関係者も参加し、原子力発電の規模拡大に不可欠な政策と資金調達のほか、タイムリーな建設や熟練した労働力の育成、燃料供給の確保、原子力部門のサプライチェーンに焦点を当てた協議が行われたとありました。
同声明では、各国政府に対して、様々な分野で具体的な行動を起こすように提起した訳ですが、その中で、私がポイントと感じたのは以下3点。
<共同声明抜粋>
◉クリーンエネルギー源に対して技術中立性を適用し、エネルギー部門の拡大を成功させる。これはエネルギーの最終消費者にとって不可欠であり、原子力部門への投資に対して明確なシグナルを送るためにも必要。さらに、原子力が国際的な炭素削減メカニズムにおける正当な取引手段として認められるようにする。
◉世界銀行が原子力プロジェクトへの資金提供に前向きな姿勢を示していることを踏まえ、民間の資金調達も促進するため、国内および多国間レベルでの公的資金へのアクセスを可能にする。
◉規制当局間の連携強化により、設計のさらなる標準化を可能にし、コストの削減、フリートの展開を促進する。
美浜支部の大会で述べたことが、さながら世界規模で協議されているものですが、ふと、他国の民間企業が日本のメーカーやサプライチェーンに投資をし、「技術を金で買われる」ことになりやしないかと不安がよぎったところ。
東日本大震災以降、原子力比率が極端に低くなった(火力の比率増)日本においては、エネルギー源の海外依存によって「国益をたれ流し」続けていることに加え、今度は「技術まで他国に奪われる」ことは言語道断。
先の大戦がエネルギー争奪戦争であったことを忘るることなく、そうしたことに強い危機感をもって「政治が」早急に対応せねばと、重ねて思う次第です。






