2020年10月23日
ムゼウムも総合計画も、市民の皆さんにとって魅力あるものにせねば、その先の繁栄なし
東北電力が令和4年度以降の再稼働を目指している女川原子力発電所2号機について、宮城県議会は22日の本会議で、再稼働への同意表明を求める請願を賛成多数で採択。
これで県議会、地元2町議会による再稼働への同意が出揃ったこととなり、再稼働条件としては、県知事の判断を待つのみとなりました。
東日本及び沸騰水型原子力発電所(BWR)では、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所6,7号機(新潟県)、日本原子力発電の東海第二原子力発電所(茨城県)も原子力規制委員会の審査に合格済みであるものの、地元同意を得るまでのステップに進んでいる女川は再稼働の一番手となることは間違いありません。
これまでに再稼働したプラントは、いずれも西日本、加圧水型(PWR)であり、そうしたことからも意味合いが大きい訳ですが、あくまでも冷静且つ科学的な立場のもと、来月になろうかという宮城県知事の判断に期待するところであります。
さて、昨日は、11月3日にリニューアルオープンを控える「人道の港敦賀ムゼウム」の運営方法に関する議員説明会、午後は、第5回となる敦賀市総合計画審議会を傍聴させていただきました。
ムゼウム議員説明会では、そもそもの目的や費用の面で未だ理解出来ないとの意見があった一方、市民の声を踏まえ、その存在価値を評価する声も挙がるなど、様々な意見がありました。
私は、議員対象に開催された内覧会以降もムゼウム側の取り組み状況について話しを聞く機会があったほか、指定管理者方式でなく直営方式で運営するにあたり最も心配していた発信力、誘客のネットワークの点に関し、テレビCMやラジオ、るるぶやジパングなど全国クラスの雑誌、地元紙への記事掲載、市や福井県観光協会HP、大手旅行代店とのチケット委託契約など、あらゆる媒体とルートを活用し、周知・PRされている状況は評価に値するものであり、多くの方に見ていただくには、これら撒いた種を、今後いかにつなげ育てていくかに掛かっていると受け止めています。
さらには、ちょうど昨日の新聞記事に掲載されていた敦賀高校生が訪れたことなどを勘案するに、次世代層へのアプローチと実際の声からすれば、ある種、本施設の存在価値というのは、これから走り出しながら、広がりを見せるのではないか、いやそうしなければならないとの考えに基づき、特段の意見はしませんでした。
所管する人道の港発信室の皆さんは、限られた人員の中奮闘されておりますが、直営で運営することのメリットを最大限に生かし、自分自身も発信を続けながら、有効活用に向け尽力していく所存です。
午後からの総合計画審議会については、先の定例会で自身も一般質問の場で意見提起したこともあり傍聴をした訳ですが、この日は高校生4名(全て敦賀高校生)、大学生1名(福井大学)も出席のもと開催。
議会やパプリックコメントで挙げられた意見への対応方針の確認から、中期事業計画(案)の概要についての審議がされました。
私の意見提起のうち、敦賀が誇る歴史や産業を生かし「世界に向けて発信」していくとの点については、市長答弁において「審議会にぶつけてみて、やわらかく接していきたい」とあったものの、昨日の資料には記載なしということで、私としては拘った部分でもあるため、追って担当課に確認しておきたいと思います。
各委員さんからは様々な視点でご意見がありましたが、とりわけ原子力に関しては、女性の委員から「賛成反対ではなく、原子力発電と半世紀をともにした敦賀市として、そもそものエネルギーにおける位置づけを学ぶ場があっても良いのでは」、福井大学の学生さんからは、「大学は地域と産業をつなぐ架け橋。原子力に関しても中立な立場で出来ることがあると思うので、市民のために役に立てたら良い」と、何とも素晴らしき意見がありました。
本審議会に関しては、今後、新たな事業案などについてアイデア出しなども行いながら、取りまとめに進む訳ですが、定例会でも求めたように、専門性を要する部分については、掘り下げ論議にて意見集約が出来るよう工夫した取り組みをお願いするところです。
ムゼウム、総合計画然り、市民からの関心や興味なくば、その先に魅力あるまちづくりにはつながりません。
これに向けては、もちろん自身も汗をかいていきますが、市の各部署の皆さんにおかれては「ホームページに掲載してあります」で終わらすのでなく、高齢者など情報弱者の皆さんを含め、いかに隅々まで行き渡る情報発信が出来るかが鍵となることを念頭に、今後の取り組みいただくことをお願いし、本日のブログを閉じさせていただきます。