2024年11月7日
トランプ氏の歴史的勝利に世界、そして日本は
今日から二十四節気の「立冬」に入ります。
秋分と冬至のちょうど中間にあたる「立冬」は文字通り、冬の始まりを表しますが、これに合わせたかのよう、実際の天気も今日から明日をピークに寒気が流れ込むとのこと。
西日本でも10℃を下回るところが増え、各地で今シーズン一番の冷え込みとなる予想とのことですので、急な気温変化で体調を崩さないよう、皆様お気を付けください。
さて、昨日は西浦での辻立ちから始まり、午後は所属する文教厚生常任委員会にて、「市立敦賀病院の中期経営計画の進捗状況」について所管事務調査を行い、令和10年度の黒字化に向けた取組みや現段階での経営状況の確認を行なったところですが、何と言っても話題の一番は世界が注目の「米大統領選挙」。
結果は既にご承知の通り、共和党候補のドナルド・トランプ前大統領が民主党候補のカマラ・ハリス副大統領を破り、歴史的勝利。
一度退任した後に2期目に就任するのは、19世紀のグロバー・クリーブランド大統領以来132年ぶり2人目となるとのことで、過半数以上が確定した後、トランプ氏は「第47代大統領に選ばれたことは栄誉だ」と勝利宣言しました。
【コンベンションセンターに登場したトランプ氏(CNN.co.jpより引用)】
なお、今朝(日本時間)の開票集計を見ますと、大統領選挙人計538人のうち、トランプ氏が291人、ハリス氏が223人の選挙人を確保。
また、大統領選と合わせて行われた連邦議会の上下両院選では、共和党が上院の多数派を4年ぶりに奪還。
下院は両党が過半数の議席獲得を巡って争っているとあります(今朝時点)。
仮に下院でも共和党が過半数を獲得すれば、ホワイトハウス(大統領)と上下両院の多数派を共和党が独占することとなり、同党の赤色のシンボルカラーにちなんで「トリプルレッド」の可能性も出てきており、こうなると、トランプ政権の法案は基本的に成立することになることはもとより、議会による大統領への弾劾裁判も回避できる状態となります。
少数派与党となった日本とは逆で、圧倒的な「数の力」を背景に、大統領の思うがまま政策が進められることに留意しておかねばなりません。
とりわけ、世界のパワーバランスの観点で言えば、ロシアのウクライナ侵略を巡り、ウクライナへの支援から撤退する可能性のあるトランプ氏が勝利したことを欧州は警戒し、逆にロシアは歓迎しているとみられるとあります。
トランプ勝利を受け、中国は「不確実性と予見不可能性が増す」と警戒。
混沌とする中東に目を移すと、4年間の大統領任期中、イスラエル寄りの政策を貫いたトランプ氏の復帰に、ネタニヤフ首相は祝意を示した一方、「最大限の圧力」政策が復活する公算が大きいイランは、警戒を強めています。
お隣韓国はと言えば、トランプ氏が在任中、「裕福な国」である韓国が米国の軍事力に「ただ乗りしている」と主張し、在韓米軍の駐留経費を巡り、韓国に大幅な負担増を迫った経緯を踏まえ、トランプ氏の返り咲きに備えて、2026年以降の駐留経費負担を決める協定に今月4日、駆け込むように署名を済ませています。
こうして、良くも悪くも世界各国に極めて大きな影響を与える、米大統領の巨大で強大な力を感じざるを得ないところですが、翻って日本。
前トランプ政権時代は、安倍晋三元首相が「蜜月」関係を築きましたが、石破首相も「今後、トランプ次期大統領と連携を密にしながら、日米同盟、日米関係をさらなる高みに引き上げていきたい。今後、トランプ氏と接点を早急に持つべく努力してまいりたい」と語っています。
このままいけば、おそらく首班指名されるであろう石破首相におかれては、「強く、折れない」トランプに対し、またもや「変節」では今度こそ大きく国益を失しますので、その言葉にブレなき舵取りをお願いする次第です。