ダボス会議での現地レポートから感じる外交の意義

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昨日、ブログに書いた「議会のハラスメント防止」について。
 
自身のSNSに概要を投稿すると、instagramに元議員の方から「ハラスメント防止の為条例を制定しても議会の中には絶対なくならないハラスメントがありますよ」とコメントあり。
 
私からは、「議会皆でルールをつくることで意識を高め、絶対に無くしたいと思っています」と返信しましたが、先輩の言わんとすることは、旧態依然とした「古い政治そのもの」であり、そうしたイメージが払拭されるよう一層クリーンで公平・公正な議会にせねばと、ネジを巻いた次第です。
 
さて、話を変え、「まるで革命でも起きたのかと思うほど」と例えられるトランプ新政権。
 
バイデン前政権の政策を次々に破棄し、刷新していくダイナミックさとエネルギーが物凄い訳ですが、外交面に関しては、対中連携で日本を重視する姿勢は示されているものの、トランプ大統領の石破首相に対する関心は良くも悪くも低く、ディール(取引)の対象にすらなっていないと揶揄されるところ。
 
ホワイトハウスでトランプ氏本人と一緒に報道陣の前に現れた日本人は、巨額の対米投資を表明したソフトバンクグループの孫正義会長兼社長だったことからも、義理人情ではなく、最優先するのは「損得感情」であることが分かります。
 
いずれにしても、来月前半の方向で調整を進める日米首脳会談において、石破首相ご自身で関係構築の道を拓けるのかが最大の鍵であり、切に期待する次第です。
 
そうしたなか、スイスで開催されている「世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)」に招かれ、参加している国民民主党の玉木雄一郎代表(現在、役職停止中←以降は省略します)。
 
ご自身のX(旧Twitter)で、現地レポートのようにポスト(投稿)している、各国の状況や要人との会話が大変勉強になるところ。
 
 →玉木代表のXアカウントはこちら
 
スイスに到着した直後には、「チューリッヒに着いてダボスに移動中ですがチューリッヒの最低賃金が24スイスフラン(日本円で4,100円)、1人あたりGDPが世界2位の10万ドル(1,560万円)超えと聞いて感嘆。日本と同様と天然資源には恵まれない国ですが、これだけの豊かさを実現しているスイスの戦略をもっと調べてみたいと思います。」と。
 
続いて、Xに登場してくる人物だけでも、ジョン・ケリー元米国務長官、マレーシアのアンワル・イブラヒム首相、モルバドのレチェアン首相、モンテグロのミロイコ・スパイッチ首相、韓国の鄭仁教(チョン・インギョ)貿易大臣、ファイザーのExective Vice President アレキサンドラ・デ・ジャメイ氏、ノルバルティスのヴァス・ナラシンハンCEOなどなど。
 
どれも前向きな話で意気投合する内容や、気さくな笑顔で握手する写真とともにポストされており、明るい未来を感じるところ。
 
なお、これとは別にエネルギー関連では、以下3件のポスト。
※文中の「原発」は「原子力発電」に置き換えています。
 
◉ベトナムのファム・ミン・チン首相には、2016年に一度中止にした原子力発電の開発を再開するにあたっては、ぜひ日本企業との協力を進めてほしいとお願いに行ってきました
 
◉今日のランチは、IAEA(国際原子力機関)のグラッシ事務局長と一緒でした。福島第一原子力発電所の処理水の問題ではお世話になりましたとお礼を申し上げたら、科学的根拠に基づいてやればいいと。来月日本に来られるとのことなので、都合が合えば会うことにしました。とても気さくな方でした。
 
◉ドイツの次期首相との呼び声も高いキリスト教民主同盟(CDU)のメルツ党首と面会。今はお互い野党党首ですが、日独関係の発展のために固い握手。経済政策を重視する姿勢は我が党と近いものを感じましたし、原子力発電をやめたことは失敗だったとして、核融合も含めた次世代炉をオープンで議論すると明言
 

【ベトナムのファム・ミン・チン首相と握手する玉木代表】
 
どれも結構大きな話であり、各国のトップ、あるいは要職にある方の考えを知れることに加え、玉木代表の積極的なアプローチを頼もしくも力強く感じた次第です。
 
なお、ベトナムの原子力開発に関しては、ロシアと日本がそれぞれ受注して2028年にも稼働する予定でしたが、資金不足に加えて、福島第1原子力発電所の事故で住民の反発が強まり、2016年にベトナム政府として計画を中止した経過があります。
 
一方、本年1月13日には、ロシア国営原子力企業ロスアトムのA.リハチョフ総裁がベトナム首相と会談し、双方は原子力発電開発だけでなく、原子力科学技術分野においても協力と支援を継続し、ベトナムの社会経済の発展に貢献することで合意しました。
 
これを見るに、したたかに連携を続けるロシアと立ち遅れる日本の構図が浮かびます。
 
また、これは単に開発競争というだけでなく、ロシアそして中国の原子力が台頭、世界を席巻することにもつながることから、安全保障上の脅威にもつながると思うところ。
 
そういった観点からも、西側諸国が協力することは大変重要であり、ベトナム首相にかけた玉木代表の言葉には大きな意味があると思う次第。
 
こういったことが分かるのも、Xでの発信あってこそということで、私にとってはありがたい訳ですが、ダボス会議の本筋は世界経済。
 
ダボス会議側から玉木代表が招かれた意味が明かされるのではと関心が高まるところですが、本日以降もXのポストを楽しみに勉強するとともに、今後世界と渡り合ううえで、日本ここにありと示していただくことを期待いたします。