2025年4月13日
ギャンブラーの夫は悪人ではなく、病人でした
「世界の多くの国・地域と国際機関の参加を得て、ここ大阪市・夢洲(ゆめしま)を舞台に開催されることを誠に喜ばしく思います」
天皇陛下は昨日、皇后さまとともに臨席した2025年大阪・関西万博の開会式で、こうお言葉を述べ、開会を宣言されました。
ここに至るまで、何かと負の話題や逆風もあった訳ですが、55年ぶりに大阪で開催される万博。
半世紀前から大きく変容した社会環境の中で開かれるこの万博は、人類のあるべき未来に向けて万博が果たす意義とは何かを考えるともあります。
前回1970年の開催時には、日本原電の敦賀発電所1号機や関西電力の美浜発電所1号機から原子力発電の電気を万博会場に送り、その後、新たなエネルギーとして、日本の高度成長期を支えたことを思い返しつつ、今回は期間中どこかで夢洲に足を運び、未来の姿を確かめ、感じてきたいと思います。
さて、話題を変え、昨日はプラザ萬象会議室で開催された「全国ギャンブル依存症家族の会 福井」に参加してまいりました。
全国で42番目、昨年12月に設立した「家族の会 福井」ですが、その後、毎月開催し、今回ではや5回目。
設立した発起人が私の同級生ということに加え、この会の活動趣旨に賛同したこともあって、うち4回参加しているため、会場に行くと顔見知りになった方から声を掛けていただき嬉しい限り。
なお、今回は設立した12月に次ぐ、42名の参加があったほか、私からの声掛けに快く参加いただいた同僚議員も1名お越しのもと、会は進められました。
会の特性上、ここで話されたことをむやみに口外しないルールを遵守した上で、ご紹介できるオープン情報は以下のとおり。
◉調査により、ギャンプル依存症は「本人の責任」と思う割合が「72.6%」
◉公益社団法人 ギャンブル依存症問題を考える会のポスターにあった言葉は、「ギャンブラーの夫は悪人ではなく、病人でした」
◉学生のうちから、ギャンブル依存症を学ぶことが重要
【ギャンブル依存症問題を考える会の啓発ポスター】
二番目のポスターにあった言葉が依存症を表す象徴的なものかと思います。
依存症は、本人の性格や「お金にルーズ」と思いがちですが(現に私も思っていました)、これは脳のドーパミンの分泌が関係する「病気」(ギャンブルでしか楽しいと思えなくなる)であること。
また、「回復できる病気」であることを早く、正しく本人や家族が理解し、「家族の会」のネットワークや専門家(治療)につなげることが非常に大事であることは、これまでに学んだこと。
今回さらに、皆さんとのお話や体験事例をお聞きし、そうしたことを「啓発」していくことの重要性を感じた次第です。
お金欲しさに、特殊詐欺や闇バイトなどの犯罪行為に加担してしまうケースや、最悪の場合、自死を選択してしまうこともあることを考えれば、この依存症は大きな社会問題であるとともに、全国にネットワークを構成する「家族の会」の存在は、被害者を一人でも少なくするための重要な組織であり、ここにつなぐために何をしていけば良いか、今後も会に参画する中で、自身も取り組んでいく所存です。