2024年11月30日
ゆうあい倶楽部の視察研修にて「地域創生」と「地震への備え」を学ぶ
議会が休会の昨日は、自身が顧問を務める「ゆうあい倶楽部」の視察研修に参加。
「ゆうあい倶楽部」とは、旧同盟系労働組合で構成する「嶺南地区友愛会」の発展的解散を受けて設立され、東洋紡労組や日本原電や北陸電力をはじめ電力関係労組、敦賀フィルム労組などで構成する団体。
私は「嶺南地区友愛会」時代に事務局長を3年間務めていたこともあって思い入れが強く、後輩の皆さんが、こうして理念を継承しながら、活動を続けていただいていることを大変嬉しく思うところです。
年に一度の視察研修は、各労組より参加者を募り、昨日は18名が参加。
7時30分に敦賀を発ち、舞鶴若狭自動車道を経て、明石海峡大橋を渡り淡路島へ。
淡路市で展開されている、人材派遣会社で有名なパソナグループの「地域創生」の取組み、阪神・淡路大震災発生時にできた野島断層を保存する「北淡震災記念公園」にて、それぞれ学んでまいりました。
視察先それぞれであったポイントを以下に記載いたします。
<パソナグループが挑戦する地方創生>
◉1976年創業、社員25,046人のパソナグループの企業理念は「社会の問題点を解決すること」と「人を活かす」こと。
◉パソナグループにおいては、淡路島をはじめ東北・京丹後など、全国で自治体や地元企業を連携しながら、「人材誘致」による独自の地方創生事業を展開。
◉文化・芸術・食・健康・教育など、国内外からたくさんの人が集まる「夢のある新産業」を創出し、地域の活性化と雇用創造に挑戦している。
◉様々な事業がある中で、人材誘致型の地方創生ソリューション事業には約2000人が所属している。
◉淡路島での活動のきっかけは、創業者の思いと日本の農業活性化、独立就農支援に向けて「パソナチャレンジファームin淡路」をスタートしたことにあり、最初は農業の雇用創出や農家インターンプロジェクト、農業ビジネススクールなどから始めた。
◉耕作放棄地約2.3ヘクタールの農地リースなどもあり、3年雇用7名からのスタートであったが、その後事業拡大。
◉淡路市が廃校になった野島小学校の利活用を公募(無償譲渡)した際、20年契約で手を挙げ、「食・農・学・芸」をキーワードとし施設として2012年にオープン。地域活性化の情報発信基地として、また地域の交流の場として、様々なイベントを開催している。
◉観光GDP割合は15%と高く、1300万人/年訪れている。
◉自治体との補助や官民連携という関係ではなく(一部、県や市の補助金制度に応募することはあるが)、ほぼ自前の投資で事業を行っている。
◉パソナグループの本社も淡路島に移転。本社の人員1300人に地元や周辺地域からの雇用者約700名を加え、島内勤務者は約2000名となっている。
◉廃業したホテルやスーパー、イオンの一角をパソナの事務所あるいはワーケーション施設に改装。子育てや芦屋インターナショナル(学びの場)を併設し、社員の福利厚生も充実させている。
◉地元商工会議所にも加盟するとともに、展開する各事業における食材の提供や修理工事などの発注はすべて地元。地産地消の経営をしているため、Win-Winの関係にある。
◉新たな雇用先が生まれ続けており、UターンやIターン者も増加。アバターワークサービスも手掛けており、障がい者の雇用にも愛tながっている。
<北淡震災記念公園>
◉平成7年(1997)の阪神・淡路大震災は、活断層である「野島断層」が動いたことにより発生したが、その際、北淡町(現淡路市)内に10kmに亘って現れた断層による地表面のズレが国指定天然記念物「野島断層」とされ、そのままの形で屋内保存している。
◉記念公園のある小倉地区では、道路や畑の畦、生垣のズレなどの断層による様々な地形の変化を保存し、地震のエネルギーの大きさと自然の脅威を伝えている。
◉メモリアルハウスでは、地震断層が横切る民家をそのまま保存。敷地内を走る断層や震災当時の様子を公開。また、「地震直後の台所」も展示されている。
こちらに関しては、言葉より以下の写真をご覧いただきたく。
【入館してすぐに飛び込んでくる国道43号の倒壊再現模型】
【ガイドさんによる、パネルを使った震災と活断層の関係説明】
【地表面のズレがそのまま保存される屋内展示】
【隆起した断層の断面】
【施設の脇にある民家もそのまま保存。塀のズレから敷地内を断層が走った様子が分かります。】
【地震直後の台所(再現)】
言葉は不要ということになりますが、自然災害の凄まじさと脅威、地震に備える大切さを考えました。
二つの視察先にて大いに学び、帰路の車内では私の活動報告の時間をいただき、敦賀市政の近況や課題、国民民主党の政策などをご説明。
昨日は口頭ベースでしたので、また改めて加盟労組さんにお伺いしたい旨お伝えしました。
【拙い報告で失礼しました】
改めて、ゆうあい倶楽部の皆さんは、友愛の理念を引き継ぐ仲間であり同志。
参加された皆様におかれましては、早朝より大変お疲れ様でした。