「無茶苦茶」な状態を喜んでいるのは果たして誰か

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広辞苑によれば「筋道が立たないさま。ひどく乱れているさま。」、これを「無茶苦茶」と言います。
 
問題の検察庁関連において、今度は「文春砲」によって明らかになった黒川東京高検検事長の賭け麻雀問題が、法務省調査の結果、事実であることが判明。
昨日は、森法務大臣からの訓告、安倍総理への報告、さらには黒川氏からの辞職届提出と、坂を転がり落ちるような急展開となりました。
 
賭け麻雀に関しては、朝日新聞・産経新聞の記者と卓を囲んでいたとのことであり、何故、両極にある2社なのかとの疑問も湧く訳でありますが、そもそもの検察とマスコミの馴れ合いの関係まで明らかになった様相。
 
そして黒川氏の後任として東京高検検事長に就くのは、林真琴名古屋高検検事長。
この林検事長は、これまた朝日新聞との関係性が強く(カルロス・ゴーンのスクープ情報を流したと言われている)、朝日新聞にとって都合の良い林氏を検事総長にしたいがために、ライバルである黒川氏を引きづり下ろすべく、定年延長や検察庁法改正阻止の流れなど一連の動きを形成したとの情報もあり、何が正しい方向なのかがさっぱり見通せない状況になったと受け止めるところです。
 

 
また、政権においては、肝心の「国家公務員の定年延長」に関し、関連法の今国会での成立を「見送る」との意向から、今度は「コロナで民間企業が苦しい中、国家公務員だけ優遇するのはおかしい」など与党内からの声に呼応するかのように、「必要性は薄れた」とし、政府では「廃案」にすることを固めたとのこと。
 
ちなみに、国家公務員の定年延長は、2年以上の歳月を掛けて検討・協議を進めてきたうえで提出された法律案であるにも関わらず、「パー」になるということであります。
 
この2,3日の急転直下の動き、すべて御破産にするかのような動きに関しては、一連の検察庁法改正を含む「国家公務員法等の一部を改正する法律案」に関し、ここ数日、真剣に自身の正しき答えを見出すべく思考整理に費やした時間を返せと言いたい気持ちでありますが、そんな私事はさて置き、野党が今後「任命責任」追求モードにシフトすることを考えると、国会運営はもとより、政権支持率にもさらにダメージを与えることは否めません。
 
しかしながら、国民が窮し、いま政治に求めているのは新型コロナに対する追加の支援策であり、そこだけは最優先に置き、立法府の責任として迅速に進めていただきたいですし、そのことさえおざなりになるようでは、今度は与野党を問わず、この国の「政治」に対する不信増大につながり兼ねないと地方の一議員として危惧するところであります。
 
そして何より、この国の政治を動かしているのは、民に選ばれた政治家ではなく、#(ハッシュタグ)で拡散する国民でもなく、炸裂する文春砲や平気で偏向報道するマスコミであるような気がしてなりません。
 
併せて、これにより生じる我が国の政治混乱や民主主義の弱体化を喜ぶのは誰か(どの国か)という視点は絶対に忘れてはならない視点であり、決して大袈裟でなく主権国家を侵されないためにも、冒頭述べた「無茶苦茶」な状態から早期に脱し、「あるべき姿」に戻さねばならないと考える次第であります。