2025年3月8日
「パンとバラ」をシンボルに 〜本日は「国際女性の日」〜
5日(水)から始まった「代表・一般質問」が終了。
最終日の昨日は、5名が登壇。
金ヶ崎周辺魅力づくり事業費、まちづくりアクションプログラム、敦賀きらめき温泉リラ・ポート、訪問介護事業、5歳児健康診査の導入、商店街整備について(各議員の発言通告書の1項目を記載)など、それぞれの課題認識や視点からの質問がされました。
いづれも大事なテーマでありますが、とりわけ「敦賀きらめき温泉リラ・ポート」に関しては、指定管理料を見直してもなお続く厳しい経営や今後要する多額の建物・機器保守管理費から、市として運営する期間を定め、それに応じた運営・財政投入とすべきではとの意見に、市長からは、今後について検討していかなければならない段階とした上で、①返還残余期間、②指定管理機関更新のタイミング、③施設の維持管理コストの増加、④指定管理者自体への影響、⑤利用客への配慮 の点を検討項目として整理しているとの回答がありました。
リラ・ポートに関しては、私が議員になる前から様々な課題が浮き彫りになっていた一方、健康増進機能や市内外に「ファン」を抱える施設でもあり、市長仰る視点をもって慎重に考えていかねばと、思いをともにしたところです。
また、個人的に注視していたのは「特殊詐欺と闇バイト対策」について。
昨年末来、活動に参画している「ギャンブル依存症」問題と関係性が深いということもあり、関心高く拝聴したところですが、福井県警の調べによれば、特殊詐欺被害は年を追うごとに大きくなっており、R4年の被害額2,966万円に対し、R6年では1億7092万円。
認知件数は少ないながら、敦賀市でも複数の被害が確認されており、「050」から始まるIP電話で警察官などを語る事案が多いのが特殊詐欺被害の手口で、他にもSNS型投資詐欺、ロマンス詐欺などもあるとのこと。
闇バイトに関しては、全国では昨年10月以降で248件の保護事案取扱い、県内では、今年に入って1件受理しており、加害者とならないための対策としては、一刻も早く警察につなぐためダイヤル「#9110」に相談すること。
市としては、学校教育の中での取組みとして、市内小中学校において正しいネット利用を指導するほか、闇バイトの危険性や金融リテラシーについて、有識者を招いて話を聞くなどの啓発を行なっていることを把握することができました。
こうした社会問題の解決に向けては、若年層(特に中高校生)や市民への啓発、相談機関の周知が非常に重要であり、「ギャンブル依存症」問題と合わせて考えていく所存です。
さて、こうして3日間の質問が終わり、今日は「国際女性デー」。
2025年は「国際女性デー」が国連で1975年に制定されて50周年、また、1995年の第4回世界女性会議(北京会議)で「北京宣言と行動綱領」が採択されて30周年を迎える節目の年となります。
言うまでもなく、「国際女性デー」は女性の権利向上とジェンダー平等を推進する象徴的な日であり、「北京宣言と行動綱領」は、教育・経済・政治・暴力防止など12の重要課題を掲げ、各国の取組みの指針となっています。
この記念すべき年に、これまでの歩みを振り返り、さらなるジェンダー平等の実現に向けた行動を加速させることが求められており、ジェンダーギャップ指数で下位にいる日本は特に意識して行動せねばと考える次第です。
なお、国際連合広報センターの『国際女性の日(3月8日)制定に至る歴史』によれば、「国際女性の日」は、北米とヨーロッパ全域で20世紀初頭に現れた労働運動に端を発しているとし、1909年2月28日には、米国で初めて「全米女性の日」の記念行事を行い、アメリカ社会党が1908年にニューヨークで発生した縫製労働者のストライキで、女性が労働条件の改善を訴えたことを記念し、この日を指定したこと。
1917年には、戦争が続く中、ロシアの女性が再び、2月の最終日曜日(グレゴリオ暦で3月8日に当たる日)に「パンと平和」を求め、抗議とストライキを決行。
その4日後、ロシア皇帝は退位し、暫定政府は女性に選挙権を認めたことなどが記載されていました。
それから時を経て、1975年に、国連が3月8日を「国際女性の日」と提唱した訳ですが、労働組合のはじまりと同様、一人ひとりの力は小さくとも、女性労働者たちが賃金改善と労働時間短縮、そして婦人参政権を求めて「パンとバラ」を掲げデモを行い、権利を勝ち奪ったことに思いを馳せる次第です。
今日は、賃金・労働条件の向上を表す「パン」と、女性の尊厳・人権の確保を表す「バラ」をシンボルに、世界各国で様々な行動が展開されます。
本日の「国際女性の日」を、こうした歴史背景を踏まえつつ、自分ごとに置き換え考えていただければ幸いです。
※ITUC:国際労働組合総連合